喜劇 駅前弁当
監督 | 久松静児 |
製作 | 佐藤一郎、金原文雄 |
脚本 | 長瀬喜伴 |
【配役】
- 柳田金太郎 ……………. 森繁久彌
- 堀本孫作 ……………. 伴淳三郎
- 本田次郎 ……………. フランキー堺
- 本田景子 ……………. 淡島千景
- 村井五郎 ……………. 加東大介
- 倉持大作 ……………. 花菱アチャコ
- 及川由松 ……………. 柳家金語楼
- 及川千代 ……………. 黛ひかる
- 芸者染太郎 ……………. 淡路恵子
- 柳田ふじ ……………. 千石規子
- 洗濯屋の九 ……………. 坂本九
- ペリー春 ……………. 三原葉子
- トモコ ……………. 渡辺トモコ
- あけみ ……………. 野口ふみえ
- ステッキ・ガール ……………. 横山道代
- 弁当屋支配人 千造 ……………. 坂本武
- あけみの男 ……………. 立原博
- 駅員 ……………. 天津敏
- 警官 ……………. 松村達雄
【あらすじ】ネタばれあり
浜松市の駅前に「互笑亭」という老舗を誇る駅弁屋がある。未亡人の景子が主で、義理の弟の次郎と二人で店をやっている。ところが次郎は商売を姉に任せっきり。近所の九坊や、ハーモニカ娘の千代、女工トモコなどを集めて、コーラスのリーダー格。と思えば競輪に夢中になったり、バー「クララ」の女給あけみに入れあげたりしている。景子の亭主が死んで三回忌の法事の日。故人とは幼な友達で、「互笑亭」の相談役の、織物会社の社長柳田金太郎と、ストリップ劇場の経営、タクシー会社など手広く事業をやっている堀本孫作が、景子より相談を受けた。大阪の大資本家倉持大作という男が、景子の店の拡張に金を出資しても良いと言ってきているので会って欲しいと言うのである。
さて、大資本家大作の接待の日がやって来た。二人がひいきにしている土地の芸者染太郎に、孫作の小屋からはストリッパーのペリー春などを宴席にはべらして大サービス。大作はすっかり上機嫌で融資の話はOKとなった。
一方、次郎の方は、あけみにはヒモがあると分かってガッカリ。そんな次郎を慰めているのはお千代ちゃんである。今更のようにお千代の純情に次郎も目がさめたようであった。芸者の染太郎は大作の金持ぶりにすっかり惚れこんでしまい、二人で温泉にでかける始末。くさった金太郎はペリー春を連れ出して、海岸でヌード撮影。ところが警官にみつかって留置場に入れられる事件があって孫作と次郎は、貰い下げに大慌てである。
そこへ温泉宿の大作から景子に呼び出しが来た。銀行関係の人と打合せがあると言う。だが、これは真赤な嘘で景子を口説き落そうとする大作の罠であった。そこで廊下に飛び出した景子は、昔の恋人で今は銀行員の村井五郎とバッタリ。その五郎から大作が詐欺師であることが知らされ大変な騒ぎとなった。
そんな騒ぎの最中に台風が本土に上陸してきた。国鉄から「互笑亭」に列車から退避した乗客全部の炊き出しを頼んで来た。騒ぎはおあずけで、皆が炊き出しに夢中になって働いた。それから数日後。景子は店を次郎に譲って五郎と一緒に東京へ行く事になった。当日、駅には皆が送りに来た。景子は皆に祝福されながら五郎と一緒に第二の人生出発に旅発っていった。
※「あらすじ」はキネマ旬報データベースの内容を元に誤記の修正や加筆を行いました。