社長えんま帖・続社長えんま帖
監督 | 松林宗恵 |
脚本 | 笠原良三 |
作品時間 | 90分/84分 |
「続社長えんま帖」はDVD未発売
会社名 | マルボー化粧品 |
業種 | 化粧品 |
社長名 | 大高長太郎 |
ロケ地 | 東京、京都、大阪、唐津 |
【配役】
- 大高長太郎 ……………. 森繁久彌
- 同悦子 ……………. 久慈あさみ
- 同春江 ……………. 岡田可愛
- 西条隆 ……………. 小林桂樹
- 同栄子 ……………. 司葉子
- 同章子 ……………. 内藤洋子
- 同宗一 ……………. 岡口俊成
- 同きくえ ……………. 英百合子
- 梅原貫之助 ……………. 東野英治郎
- 石山剛造 ……………. 加東大介
- 富田林茂 ……………. 小沢昭一
- 中沢英雄 ……………. 関口宏
- ポール花岡 ……………. 藤岡琢也
- ふじ子 ……………. 草笛光子
- 香織 ……………. 団令子
- 花丸 ……………. 沢井桂子
- 松子 ……………. 浦山珠美
【あらすじ】ネタばれあり
●社長えんま帖
マルボー化粧品社長の大高長太郎。懸案の男性用化粧品の新製品ネーミング会議は、この日、 親会社丸山紡績の梅原大社長の古稀祝賀会が大阪で開かれることになったため、今日も時間切れ。会議を切り上げ、大阪へ向かった長太郎は飛行機内で祇園の芸妓香織と再会し、胸をときめかせた。古稀祝賀会は盛況だった。だが、長太郎は、大社長に看護婦を装って付添っている女性が元芸妓の花丸と分かり、気になって落ち着かなかった。祝賀会で大社長も元に呼ばれた長太郎は、そこで“攻撃は最大の防禦なり”の精神を吹きこまれた。その時、長太郎の脳裡に浮んだのは、日米合資会社設立を願っているという日系三世のポール花岡だった。翌日からポールとの提携作戦に乗り出した長太郎は、いつになく積極的で、「新製品の名前はアタック。セスナ機を購入し、空飛ぶ社長室から販売の攻撃命令を発する」と社の幹部に発表した。秘書の中沢は飛行機操縦免許を持っており、セスナ機を利用した営業の新政策を喜んだが、社長の行動範囲が拡がるにつれ、西条の妹の章子とのデートもままならなくなってしまい、しだいに困ってしまっていた。
ある日、長太郎は執拗な香織の呼び出しに応じ、大阪へ出掛けた。ところが、大阪の空港で支店を視察中のポールと富田林に出くわしてしまった。長太郎は、その場をうまく胡魔化したものの、ポールの意向に合わせて香織同伴のまま自家用機で九州まで行くことになった。しかもその夜、ポールが病気で倒れ、てんてこ舞の大騒ぎとなった。
●続社長えんま帖
マルボー化粧品社長大高長太郎は、新製品アタックの販売も好調で、国内市場はもとより、外 国市場にも手を拡げ、今やライバルの椿堂も抜いてご機嫌な毎日を送っていた。ところが、ひとたび家庭に戻れば、女房の悦子には老人病対策を迫られ、全学連デモ隊救護班の娘春江には、負傷学生のモデルをやらされ散々だった。そんな折、長太郎に親会社丸山紡績の社長代理就任の命令が下った。長太郎は、西条企画宣伝部長、石山総務部長、富田林営業部長に大社長の意を伝え、西条を社長代理に任命した。
秘書兼“空とぶ社長室”の操縦士中沢は、恋人章子との仲がうまくいかない上に、大阪への早朝出勤の関係で、社長宅への宿泊を命令されたことで長太郎に八ツ当りする。一方、宴会好きの富田林は長太郎宿願の新販売計画を好機到来とばかり、これを宴会に結びつける始末。西条は、富田林のペースにまき込まれ毎日毎夜の接待係に明け暮れていた。お蔭で仕事も家庭も大混乱、妻栄子のご機嫌を伺うのが勢いっぱいだった。
やがて梅原大社長の快気により大社長代理の任を解かれるかと思っていた長太郎だが、その快気祝いの席で梅原の引退と正式な丸山紡績社長への就任を告げられた。
※「あらすじ」はキネマ旬報データベースの内容を元に誤記の修正や加筆を行いました。