設定一覧

基本フォーマット

 基本的な配役のフォーマットは森繁社長に久慈あさみの妻、小林桂樹の秘書(秘書課長)、加東大助の慎重すぎる重役、三木のり平のC調な部長クラス。これにフランキー堺がたまに変な日系外国人などとして登場します。この他の女性陣としては淡路恵子、新珠三千代、池内淳子、草笛光子あたりがバーのママや芸者として森繁の浮気の相手として絡んできますが、この浮気は必ず未遂に終わります。
 後期、「社長繁盛記」以降、三木のり平とフランキー堺が出なくなり、谷啓や小沢昭一、藤岡琢也がその後釜に座って、秘書役も黒沢年男、関口宏に変わってしまいます。前任者のイメージが強かったせいか、後の出演者は前任者のものまねをしているように見えるし、役者間の微妙な絡み(特に、森繁と三木)という楽しみが大きく減ってしまったと私は感じています。

タイトル 森繁社長 加東重役 小林秘書 三木C調 フランキー堺
へそくり社長(正続)
(出ていない)

(経理部長)

(出ていない)
はりきり社長
(出ていない)

(営業部長)
-(出ていない)
社長三代記
(営業部長)

(経理部長)
-(出ていない)
続社長三代記 × ×
(社長)

(経理部長)
-(出ていない)
社長太平記 ×
(庶務課長)
×
(専務)

(営業部長)
-(出ていない)
続社長太平記
(営業部長)
×
(専務)

(営業部長)
-(出ていない)
サラリーマン忠臣蔵 ×
(専務)

(営業部長)
×
(運転手)

(出ていない)

(出ていない)
続サラリーマン忠臣蔵
(大石商事社長)

(大石商事専務)

(出ていない)

(出ていない)
社長道中記(正続)
(専務、総務部長兼営業部長)

(大阪支社長)

(出ていない)
サラリーマン清水港(正続)
(専務)

(工場長)

(中国人バイヤー)
社長洋行記(正続)
(営業部長)

(宣伝、営業課長)

(香港在住日本人)
社長漫遊記(正続)
(営業部長)

(九州支社長)

(外資系企業通訳)
社長外遊記(正続)
(常務)

(営業部長)

(ハワイ雑貨商)
社長紳士録(正続)
(営業部長)

(総務部長)

(鹿児島の社長)
社長忍法帖(正続)
(常務兼営業部長)
×
(技術部長)

(総務部長)

(建設会社社員)
社長行状記(正続)
(常務)

(営業部長)

(外資系企業支配人)
社長千一夜(正続)
(常務)
×
(開発部長)

(大阪支配人)

(日系大富豪)
社長繁盛記(正続)
(総務部長)
×
(第一営業部長)

(出ていない)

(出ていない)
社長えんま帖(正続)
(総務部長)
×
(企画宣伝部長)

(出ていない)

(出ていない)
社長学ABC(正続) ×
(会長)

(専務)
×
(社長)

(出ていない)

(出ていない)

 こうして眺めてみると、「社長三代記」正続編は主演が加東大介であること、「サラリーマン忠臣蔵」正続編は森繁久彌が専務(後に独立して社長)であることや作風が違うことから、これらの作品はシリーズの他の作品とは違った感じの作品と言えます。

 社長シリーズは「社長紳士録」続編を最後に終わるはずでした。このため、「社長紳士録」続編のエンディングシーンは洋行する森繁社長を囲み、オールキャストとも言える出演者による「蛍の光」の合唱となります。そこで森繁は台詞として「最後に一言。これまでの長い間、社長シリーズ・・・」としゃべり、シリーズが終わることを暗に告知していました。  ところがドル箱作品となっていたこのシリーズの終焉に各地の映画館興行主から継続を求める声が集まって、「社長忍法帖」が作成されることになりました。

 私はこのシリーズを支えていた役者は三木のり平だったと思っています。主役ではないし、ストーリー展開に直接関わってくるような役どころではなかったですが、要所要所に見せる彼のボケはこれら作品を娯楽映画として存在させるためのスパイスとなっていました。彼の演技は実に絶妙でした。但し、初期の作品では三木のり平のお調子ぶりもかなり抑えられています。  また、もう一人の脇役としてストーリーに面白味を加えてくれたのがフランキー堺であする。怪しい日系外国人の変な英語。たとえ日本人の役でもまともな標準語ではなく、言葉に特徴があるキャラクター。ついでに、女癖や酒癖が悪い。  これら二人ともいそうでいない、そんな変なリアリティが楽しかったです。


設定・ロケ地

シリーズの設定とロケ地をまとめると次のようになります。ロケ地は実際のロケの有無ではなく、設定上の内容も含みます。

タイトル 会社名 業種 ロケ地(設定)
へそくり社長 明和商事 商社 東京
続へそくり社長 明和商事 商社 東京、熱海
はりきり社長 太陽自転車 自転車製造 東京
社長三代記 福富電機工業 家電メーカー 東京
続社長三代記 福富電機工業 家電メーカー 東京、大阪
社長太平記 錨商事 下着メーカー 東京
続社長太平記 錨商事 下着メーカー 福岡、別府
サラリーマン忠臣蔵 赤穂産業 商社 東京
続サラリーマン忠臣蔵 大石商事 商社 東京
社長道中記 太陽食料 食品 東京、大阪、和歌山
続社長道中記 太陽食料 食品 東京、名古屋、岐阜、静岡、
サラリーマン清水港 清水屋 酒造 東京、清水、松山
続サラリーマン清水港 清水屋 酒造 大阪、東京
社長洋行記 桜堂製薬 製薬 東京、香港
続社長洋行記 桜堂製薬 製薬 香港、東京
社長漫遊記 太陽ペイント 塗料 東京、北九州
続社長漫遊記 太陽ペイント 塗料 北九州、別府、佐世保、長崎、雲仙、東京
社長外遊記 丸急百貨店 百貨店 東京、ハワイ
続社長外遊記 丸急百貨店 百貨店 ハワイ、東京
社長紳士録 大正製袋 製紙 東京、鹿児島
続社長紳士録 大正製袋 製紙 東京、新潟
社長忍法帖 岩戸建設 建設業 東京、熱海、札幌
続社長忍法帖 岩戸建設 建設業 東京、大阪、京都
社長行状記 栗原サンライズ 服飾 東京、名古屋、大阪、伊勢
続社長行状記 栗原サンライズ 服飾 東京、金沢、福井
社長千一夜 庄司観光 観光業 東京、別府、熊本、島原
続社長千一夜 庄司観光 観光業 東京、大阪、富士
社長繁盛記 高山物産 貿易 東京、犬山、高松
続社長繁盛記 高山物産 貿易 東京、犬山、今治
社長えんま帖 マルボー化粧品 化粧品 東京、京都、大阪、唐津
続社長えんま帖 マルボー化粧品 化粧品 東京、京都
社長学ABC 大日食品 食品 東京、台湾
続社長学ABC 大日食品 食品 東京、福山

配役・役名

役名、役職をまとめると次のようになります。

タイトル 森繁 加東 小林 三木
へそくり社長
(正続)
田代善之助 小森信一
(社長秘書)
経理部長
はりきり社長 大神田平太郎 須山和夫
(社長秘書)
小島
(営業部長)
社長三代記 浅川啓太郎 大場太平
(営業部長・社長代行、三代目社長)
長谷川清
(社長秘書)
池田定吉
(経理部長)
続社長三代記 浅川啓太郎
(二代目社長)
大場太平
(三代目社長)
長谷川清
(社長秘書)
池田定吉
(経理部長)
社長太平記 牧田庄太郎 朝日奈剛之助
(庶務課長兼人事課長)
大森雄吉
(専務)
雨川
(営業部長)
続社長太平記 牧田庄太郎 朝日奈剛之助
(九州支社営業部長兼総務部長)
大森雄吉
(専務・九州支社長)
雨川
(営業部長兼経理部長)
サラリーマン忠臣蔵 大石良雄 小野寺十三郎
(営業部長)
寺岡平太郎
(運転手)
続サラリーマン忠臣蔵 大石良雄 小野寺十三郎
(専務)
寺岡平太郎
(社長秘書)
社長道中記 三沢英之助 倉持善助
(専務、総務部長兼営業部長)
桑原武
(総務部社員)
土井
(大阪支社長)
続社長道中記 三沢英之助 倉持善助
(専務、総務部長兼営業部長)
桑原武
(秘書課長)
土井
(大阪支社長)
サラリーマン清水港
(正続)
山本長五郎 大柾
(専務)
石井松太郎
(秘書課長)
小政
(工場長)
社長洋行記
(正続)
本田英之助 東海林平左衛門
(営業部長)
南明
(秘書課長)
中山善吉
(営業課長)
社長漫遊記
(正続)
堂本平太郎 山中源吉
(営業部長)
木村進
(秘書課長)
多胡久一
(九州支社長)
社長外遊記
(正続)
風間圭之助 大島源太郎
(常務)
中村宏
(秘書課長)
珍田文治郎
(第一営業部長)
社長紳士録
(正続)
小泉礼太郎 富岡
(営業部長)
原田勉
(秘書課長)
猿丸
(総務部長)
社長忍法帖
(正続)
岩戸久太郎 富樫忠造
(常務、営業担当)
石川隆
(技術部長)
間々田弁次郎
(総務部長)
社長行状記
(正続)
栗原弥一郎 後藤貫十
(常務、経理担当)
小島啓吾
(秘書課長)
佐々又吉
(営業部長)
社長千一夜 庄司啓太郎 金井鉄之介
(常務、総務部長)
木村信吉
(開発部長)
飛田弁造
(大阪支配人)
続社長千一夜 庄司啓太郎 金井鉄之介
(常務、総務部長)
木村信吉
(開発部長)
飛田弁造
(営業部長)
社長繁盛記
(正続)
高山圭太郎 有賀勉
(総務部長)
本庄健一
(第一営業部長)
社長えんま帖
(正続)
大高長太郎 石山剛造
(総務部長)
西条隆
(企画宣伝部長)
社長学ABC
(正続)
網野参太郎
(会長)
石橋鉄吉
(専務)
丹波久
(社長)

小林桂樹の相手役

 小林桂樹の妻や恋人役となると司葉子のイメージが強いが、初期の作品では藤山陽子や団令子がこの役を演じていたりします。作品別にまとめると以下のようになります。

タイトル 相手役 役名・役どころ 関係
へそくり社長 司葉子 大塚悠子・タイピスト 恋人→結婚
はりきり社長 司葉子 高野春江・輸出部勤務 片思い
社長三代記 司葉子 中村明子・秘書課勤務 →結婚
社長太平記 団令子 朝日奈てつ子 片思い→失恋
麻理子・芸者 恋人
社長道中記 団令子 松浦敬子・医務室勤務 恋人
サラリーマン清水港 司葉子 都田京子・取引先の娘 出会い→婚約
社長洋行記 藤山陽子 松野敬子
尤敏 柳秀敏 片思い→失恋
社長漫遊記 藤山陽子 大浦タミエ・見合い相手 見合い相手→婚約
社長外遊記 藤山陽子 会田春江・アナウンス係 片思い→結婚
社長紳士録 司葉子 小沢房代・ 婚約→結婚
社長忍法帖 司葉子 石川京子
社長行状記 司葉子 小島洋子
社長千一夜 司葉子 木村澄江
社長繁盛記 司葉子 本庄夏代
社長えんま帖 司葉子 西条栄子
社長学ABC 司葉子 丹波登代子
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